治験に受かるには条件確認から!治験の諸条件、性別・年齢・日程・病歴・BMI等の解説


治験に受からない!」「全部断られる!

それは、もしかしたらそもそも条件をちゃんと見ていないからかもしれません。

治験に受かるには、自分に合った試験に参加することが大事です。条件に適合していない試験に申し込んでも、お互いに時間を無駄にしてしまいます。

治験モニター臨床試験)の募集会社には秘密保持義務があります。そのため、条件の全てを開示されることはありません。しかし、おおまかな条件については申し込み前に開示されている場合がほとんどです。

治験やモニターの条件は試験ごとに全く異なりますが、共通点はあるので、その傾向を解説していきます。これがわかれば、どんな治験に自分が参加しやすいのかわかるようになります。

そこで、治験に設けられている条件や、条件別にどんな試験があるのか解説していきます。

治験に条件が設定されている理由

治験には、様々な条件が設けられています。
これはなぜでしょうか?

それは、試験の有効性と安全性を担保するためです。

ある病気を治す薬の効果を確かめるのに、その病気じゃない人に薬を投与しても、有効性はわからないですよね?

もちろん、「薬が体内でどう吸収されるか?」というのを調べる場合は、その病気の人じゃなくてもいいのですが、「薬が効くかどうか?」を調べるのは、その病気の人じゃないとダメですよね。このように、試験によって、どんなことを確かめたいかが異なりますので、それぞれ違う条件が設定されています。

また、ガンやその他重い病気を患っている人は、治験に参加している場合ではないですよね?そんな人には、安全性の点から、治験参加を控えていただく場合が多いです。

また、未成年の人についても、同じく安全性の観点から参加不可である場合が多いです。

さらに、治験やモニターに参加しているとどちらがどちらの効能かわからなくなる上、予測できない影響が出る可能性があるので、他の治験やモニターへの参加は基本的に禁止されています。

このように、試験の有効性と安全性を担保する目的で、治験には細かく条件が設定されるのです。

治験の条件一覧&条件別おすすめ試験

治験の条件については、大きく分けると以下のものが存在します。

  • 性別
  • 年齢
  • 日程
  • 健康状態
  • 身長・体重・BMI
  • 試験参加状況

もっと細かく条件は設定されているのですが、これらが代表的です。
それぞれ説明します。

性別

男性女性で体の構造が異なります。かかる病気も異なるので、性別によっては参加できない治験があります。

男性におすすめの治験

男性でないと参加できない試験としては、男性特有の疾患の治験や、健康な男性向けの入院の治験です。

男性特有の疾患というと、例えば、前立腺や精巣に関わる疾患です。このような疾患に関係する治験であれば、男性でないと参加が不可能です。

また、主に男性を対象として行われる試験として、健康な男性向けの入院の治験があります。数日間宿泊して薬を複数回投与する試験なので、万全を期して月経や妊娠の可能性がない男性を対象として行われます。

女性におすすめの治験

当然ながら、女性特有の疾患に関する治験には、女性にしか参加できません。例えば、子宮筋腫、(女性)更年期障害、貧血などです。

また、女性であれば、化粧品をよく利用するので「化粧品のモニター(臨床試験)」が多くあります。もちろん、男性対象の化粧品の試験も存在するのですが、市場規模が女性の方がはるかに大きいので、女性を対象とした試験の方が圧倒的に多いです。

女性にも入院の治験はあるのですが、男性と比べて圧倒的に少ないです。あるとしても、20〜30代くらいの女性を対象としたものか、閉経後の65才以上の女性を対象としたものになります。

年齢

治験やモニター(臨床試験)には、必ず条件として年齢制限が設定されています

幼い子供だと、薬の影響が大きく出てしまうかもしれません。また、未成年だと意思決定能力の問題で、参加の同意が本人からは取れないため、ほとんどの場合、成人でないと参加できません。

若年層(学生等)におすすめの治験

若年層であれば、体力や認知能力の低下についてはまだまだ心配いりませんので、基本的には健康な人を対象とした入院の治験や、健康食品・化粧品のモニター(臨床試験)がおすすめです。特に若い人であれば、ダイエットの健康食品のモニター(臨床試験)が人気です。

学生のようなスケジュールの自由が効きやすい方は、負担軽減費が大きな入院治験がおすすめです。

疾患がある方であれば、それを治療するための治験にも参加できます。

中年層におすすめの治験

中年層となると、高血圧や糖尿病などの生活習慣病などを患っている方が増えてきます。そのため、そのような疾患を治療する薬の治験や、それらを防止するような健康食品のモニター(臨床試験)がおすすめです。

高齢層におすすめの治験

高齢層となると、高齢特有の疾患や症状が増えてきます。緑内障、骨粗鬆症、変形性ひざ関節症、認知機能低下などです。そのような症状がある方は、その治験に参加することがおすすめです。

日本含め、先進国では高齢化が進んでいますので、高齢層を対象とした試験は多いです。薬を試す治験の他にも、骨密度や認知機能を改善するための健康食品のモニター(臨床試験)も多く存在します。健康食品は防止を目的としているので、関節痛、骨密度低下や認知機能の低下の予防の健康食品がおすすめです。

未成年でも治験に参加できるのか?

結論から言えば、未成年でも治験やモニターには参加できます。ただ、保護者の同意が必要になります。

最近は子供向けの薬の開発が注目を浴びているので、少ないながら未成年を対象とした治験も存在します。薬の他にも、オムツやベビークリームのような、乳幼児向けのモニター(臨床試験)も存在します。

日程(平日・土日?)

日程が合わないとそもそも参加できないので、実質、日程も重要な条件だと言えます。

薬を試す治験であれば、ほとんどの場合、平日に実施されます。一方で、健康食品や化粧品のモニター(臨床試験)であれば、平日でも土日祝でも実施される場合があります。

数日間の入院が必要になる場合もあります。年齢にもよりますが、数日間入院できる人は限られてくるため、そもそもその入院が可能かどうかというところが、一番大事な条件になることもあります。

数日間の入院が可能な方は、負担軽減費が高額な入院の治験がおすすめですし、平日しか通えない人は土日に開催される健康食品や化粧品のモニターがおすすめです。

健康状態

健康状態も重要な条件です。

例えば、糖尿病の治験に糖尿病でない方が参加しても薬の有効性はわからないですよね。薬の有効性を見るときは、ちゃんとその疾患をお持ちの方に参加いただかないと有効性が確認できません。

逆に、薬が体内でどう吸収されるかを見るときは、余計な病気がない健康な人で試験を行います。疾患をお持ちだと、通常とは違うデータが得られてしまうかもしれないからです。

試験の種類によって、必要とされる健康状態が異なるということです。

また、安全性を担保する目的で、難病、精神疾患、肝炎、脳や心臓に関する病歴がある方も治験には参加できない場合が多いです。健康食品や化粧品のモニター(臨床試験)については、より条件が厳しく、現在治療中の疾患がある方や、薬を常用している方のご参加ができない場合が多いです。

身長・体重・BMI

身長・体重・BMIも条件として設定されている人が多いです。

「BMIって?」

となっている方向けに説明すると、身長と体重から計算される「人の肥満度を示す体格指数」です。計算式は以下です。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

例えば、体重が65kg、身長が170cm(=1.7m)なら、

BMI=65÷1.7÷1.7=約22.49

となります。

健康な男性を対象とした宿泊試験や、健康食品や化粧品のモニター(臨床試験)であれば、普通体型の方が好まれます。そのため、体重は50kg以上、BMIが18.5〜25未満の方を対象とした試験が多いです。身長については条件が設定される場合は少ないです。

逆に、肥満の方を対象とした治験や健康食品のモニター(臨床試験)であれば、BMIは25以上に設定される場合が多いです。

「痩せすぎ・太りすぎだから試験に参加できない」というわけではなく、試験によって条件は異なりますので、よく確認しましょう。

試験参加状況

あなたが他の試験に「参加中であるか」または「参加していたか」も重要な条件になります。

基本的に、他の治験やモニター(臨床試験)への同時参加はできません。体調にいい影響が出ようが、悪い影響が出ようが、どちらの治験・モニター(臨床試験)によるものなのかがわからないからです。
また、他の薬や健康食品、化粧品との相互作用によってどんな影響が出るかもわからないため、安全性の観点からも禁止されています。

同時参加しなければいい、というわけでもありません。試験によっては1〜4ヶ月程度、試験に参加していない期間を空けないといけません。これを薬の場合であれば、休薬期間と呼びます。この期間は治験やモニターの種類によってまちまちです。募集の際に条件として掲載されることが多いのでよく確認しましょう。

他の治験・モニターへの同時参加や、休薬期間を空けずに参加するのは、業界としてはタブーです。もしそれをやった場合はブラックリストになる可能性がありますし、万が一何か健康被害が起こっても、あなたが100%責任を取らなくてはいけなくなります。ですから、自分の治験・モニターへの参加歴は正直に申告いただくことをお勧めします。

もし、あなたが治験・モニターへ参加中なら、その試験が終わり、休薬期間が空けるまで他への参加は待ちましょう。

その他細かい条件

これまで、条件について解説していきましたが、その他細かい条件もあるのでまとめて解説します。

例えば、以下のようなものです。

  • 国籍、人種・・・日本で行われる試験では、日本国籍の生物学的日本人でないと参加できない場合が多い。ハーフ、クォーターも不可。
  • 生活保護・・・基本的に参加できない場合が多い。振込により負担軽減費が支払われた場合、収入と見なされて生活保護が打ち切られるなどトラブルになる可能性があるため。
  • 保険証なし・・・治験には原則参加できない。健康食品や化粧品のモニター(臨床試験)には参加できる場合が多い。
  • 試験関係者・・・不正防止、情報流出防止の観点から、治験であればその試験への関係者や、医療関係者、治験業界関連会社の社員やその家族は原則参加不可。健康食品や化粧品についても、リサーチ会社や健康食品メーカー、化粧品メーカーなどの社員とその家族は参加不可の場合が多い。

治験やモニターの条件は本当に様々なものが設けられているので、無駄な申し込みによって時間を無駄にしないよう、申し込む前に募集要項をちゃんと読むようにしましょう。

公開される条件は限定的

治験やモニター(臨床試験)のボランティアは、WEBページやメールによって募集されます。

その募集要項に条件はある程度書いてあるのですが、全部書くと大変な量になり非常にわかりにくくなります。加えて、秘密保持義務があるので、全てをそのまま書くことができません。

そこで、最終的な条件確認は、電話で行います。書いてある条件に該当していたとしても、電話で不適合となる場合もあります。

そうなった場合は、せっかくお申し込み頂いたのに申し訳ないのですが、止むを得ない事情ですのでどうかご了承ください…

在宅の治験について

結論から言えば、在宅の治験(薬を試すもの)はほぼありません。
ちゃんと医療機関の診断が必要だからです。

しかし、健康食品や化粧品に関しては、ホームユーステストというものがあります。自宅に送られてくる商品を使用してアンケートに回答するというものです。

厳密には治験ではありませんが、在宅でやりたいという方は、このようなホームユーステストを探すといいでしょう。

まとめ

今回は、治験やモニター(臨床試験)の条件について詳しく解説しました。

  • 治験やモニター(臨床試験)には、それぞれ条件が設定されている。
  • 条件に該当していないと参加できない
  • 条件には、性別、年齢、日程、健康状態、身長・体重・BMI、試験参加状況など様々な項目がある

ということで、治験やモニター(臨床試験)のボランティアとして参加する際には、条件をちゃんと確かめることが大事です。そうすれば、絶対に受からない試験に参加して時間を無駄にすることもありません。

募集の際の要項にある程度の条件は書いてあるので、そこを読むように心がけてみてくださいね。


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