「日帰りの治験とは?」募集条件や参加方法、おすすめ試験について

  • 日帰りの治験で謝礼をもらって稼ぎたい。私でも対象の試験ってある?
  • 治験は日帰りにしか参加できないけどおすすめの試験はどんなのがあるのだろう?
  • 日帰りで通院の試験の参加条件とか募集情報を探している。どこのサイトで募集をしているのだろう?

 

今回は通院の治験、いわゆる「日帰り治験」と呼ばれている治験に関してお話ししていきます。

※治験は仕事やアルバイトではなくボランティアです。

治験には興味があるけど、平日の日中は仕事があったり、子供の面倒を見たりで平日に宿泊の試験に参加することは難しい方が多いと思います。

となると、平日でも週に1日とか、土日だけ行けばいいような、通院の治験にしか参加できませんよね?

宿泊の治験と通院の治験は、かなり内容も募集条件も対象者も違います。
通院の治験に参加を希望するならまずはその違いについて理解しましょう。

それでは、通院の治験について詳しくお話ししていきます。

日帰りの治験は多くの場合フェーズⅡ・Ⅲ

治験には、フェーズというものがあります。

治験は薬の開発段階に応じて、フェーズⅠ→フェーズⅡ→フェーズⅢ→発売という順序で試験が進みます。

概ね以下のような傾向があります。

各フェーズの特徴

  • フェーズⅠ(第Ⅰ相試験)・・・入院の試験。主に20〜30代の男性対象。薬物動態(吸収、分布、代謝、排泄)や安全性(有害事象、副作用)を確認するためのもの
  • フェーズⅡ(第Ⅱ相試験)・・・通院(日帰り)の試験。薬の治療対象となる疾患をお持ちの方対象(少人数)。用法用量の決定と有効性・安全性の確認のためのもの
  • フェーズⅢ(第Ⅲ相試験)・・・通院(日帰り)の試験。薬の治療対象となる疾患をお持ちの方対象(大人数)。有効性の確認のためのもの。

詳しく知りたい方は以下を参照。

・第I相臨床試験(Phase I)

まず、少人数の健康成人において、ごく少量から少しずつ「くすりの候補」の投与量を増やしていき、安全性はどうかについて調べます。また、血液や尿などの中に存在する「くすりの候補」の量を測ることにより、どのくらいの速さで体内に吸収され、どのくらいの時間でどのように体外に排泄されるのかも調べます。

・第II相臨床試験(Phase II)

次は、「くすりの候補」が効果を示すと予想される比較的少人数の患者さんについて、病気の程度によってどのような効き目を発揮するのか(有効性)、副作用はどの程度か(安全性)、またどのような使い方(投与量・間隔・期間など)をしたらよいか、といったことを調べます。

・第III相臨床試験(Phase III)

最後に、多数の患者さんについて、第II相試験の結果から得られた「くすりの候補」の有効性、安全性、使い方を最終的に確認します。 確認の方法は、現在使われている標準的な「くすり」がある場合にはそれとの比較、標準的な「くすり」がないときにはプラセボとの比較が中心になります。 これとは別に、長期間使用したときの有効性や安全性がどうかを調べることもあります。
この最後のステップを『第III相試験』(検証的試験)といいます。

出典:治験の3つのステップ 一般の方へ | 群馬大学医学部附属病院 臨床試験部

ということは、医療機関への通院(日帰り)の試験を狙うのであれば、必然的にフェーズⅡかフェーズⅢの試験しかほぼないことになります。フェーズⅠは基本的に入院です。

フェーズⅡとフェーズⅢは、その薬が対象とする疾患や症状をお持ちの方でないと基本的に参加できません。

例えば、中性脂肪についての薬なら中性脂肪が多い方、喘息の薬なら喘息をお持ちの方、頻尿があるなら頻尿の方を対象として行われます。

自分の健康状態を考えて、なんらかの疾患や症状を持っているのであれば、フェーズⅡとフェーズⅢの治験に参加できるチャンスがあります。

しかし、「自分は健康体だからなんの治験にも行けないのか…」と悲嘆にくれるのはまだ早いです。

治験とは違いますが、健康体の人は健康食品や化粧品の臨床試験モニターに参加するという手段があります。

健康な方で日帰り希望なら健康食品や化粧品モニターがおすすめ

先ほど説明した通り、日帰りの治験(薬を試すもの)はほとんどが疾患や症状をお持ちの方が対象です。

しかし、健康な方でも、薬を試す治験ではなく、健康食品や化粧品を試す臨床試験モニターであれば参加できるチャンスがあります。男性でも女性でもチャンスがあります。

若干治験より負担軽減費(謝礼)が落ちることが多いのですが、それでも無料で健康食品や化粧品を試すことができるのは嬉しいです。

健康食品や化粧品の種類によって募集条件はバラバラで、様々な人が対象となりますが、基本的に以下のような健康状態の人は参加できない場合が多いです。
※試験によるので必ずしも参加できないわけではありません

健康食品や化粧品の臨床試験モニターに参加しにくい方

  • 現在治療中の疾患がある方、通院中・薬の使用中の方
  • 薬、食物アレルギーや化粧品アレルギーの方
  • 重大な疾患の病歴がある方
  • 他の治験や臨床試験に参加中ではない方
  • 生活保護の方
  • 妊娠中、授乳中の方
  • 未成年

これが多くの方に共通している、除外対象となる条件です。

逆にこれらにあてはまっていない方は、比較的試験に参加しやすいです。

治験ボランティアの募集会社に登録して、参加できそうな試験を探してみるといいでしょう。

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地域ごとの日帰り試験の募集状況

治験や臨床試験の募集状況は、地域差があります。

地域ごとの傾向を以下の通りまとめたので参考にしてください。

治験・臨床試験の地域ごとの募集の特徴

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)・・・多種多様な治験や臨床試験の募集が行われている
  • 首都圏(群馬・茨城・栃木・山梨)・・・治験や臨床試験の募集は少ない。
  • 北海道・・・関東には劣るが多種多様な治験や臨床試験の募集が行われている。化粧品の臨床試験が多め。
  • 東北・・・治験や臨床試験の募集は少ない。仙台で入院治験と通院治験が少ないながら募集されている。
  • 東海地方・・・名古屋市近辺に入院治験と通院治験が集中しているが、他の地域において治験や臨床試験の募集は少ない。
  • 北陸地方・・・治験や臨床試験の募集は少ない。
  • 近畿地方・・・大阪、兵庫で多種多様な治験と臨床試験が募集されている。他の地域は少ない。
  • 中国地方・・・治験や臨床試験の募集は少ない。
  • 四国地方・・・治験や臨床試験の募集は少ない。
  • 九州地方・・・福岡、熊本において入院治験が多く募集されている。通院治験も入院治験ほどではないが募集が行われている。
  • 沖縄・・・治験や臨床試験の募集は少ない。

やはり人の多いところで治験や臨床試験の募集が行われる傾向があります。

その方が情報も伝達しやすいですし、人数が集まりやすいので、仕方のないところですね。

ただ、人数が集まりにくい日帰り通院の治験などは、全国展開でボランティアを募集することがあるので、地方の方でも多少のチャンスがあります。

日帰り治験では定期的な健康診断と長期的な薬の摂取を行うことが多い

さて、日帰りの治験では実際に何をするのでしょうか。
日帰りの治験の内容について解説していきます。

日帰り入院治験の流れ

日帰りの治験では、実際に治験薬を試す「本試験(本登録/治療期移行)」に至るまで、何回かの事前検査があります。

フェーズⅠの入院治験では、事前検診が1回でその次には早速本試験になり単純です。それと比較すると、フェーズⅡ・Ⅲの日帰り通院治験はすぐに本試験に参加とならないことが多く、流れが少し複雑です。

Pre検診という簡単な健康診断をした後、1、2回程度専門的な検査(スクリーニング)を行うこともあります。

場合によっては、現在使用している薬の成分を抜くために、薬をやめるか変えるかして一定期間すごしてもらうこともあります。(ウォッシュアウト)

最初のPre検診から半年経ってやっと本試験に参加となることすらあります。

本試験に至るまでの来院でもちゃんと負担軽減費(謝礼)は出るので安心してください。
初回のPre検診では1,000〜3,000円程度ですが、それ以降は7,000〜10,000円出る場合が多いです。

日帰りの治験では、薬の有効性をみるものが多いので、定期的な医療機関への来院と、日誌記入などでの健康状態の観察があります。
最近では電子日誌が用いられる場合もあります。

薬は、医療機関で投与される場合と、自宅で用法用量通りに摂取する場合があります。

医療機関への来院頻度は試験によって異なり、1ヶ月に一度を10回、1週間に一度を5回など様々です。

このような試験の流れについては、ちゃんと資料と口頭で説明があるので、不明な点はその際に確認するといいでしょう。

ちなみに、健康診断や化粧品の臨床試験モニターは比較的流れが単純で、スクリーニングをしたら次には本試験となる場合が多いです。

まとめ|日帰り治験とは疾患ありの方対象のフェーズⅡ・Ⅲ治験

今回は、日帰りの通院治験について解説しました。

入院する治験と比べると、内容も趣旨も対象となる条件も違うので、それぞれの違いを把握した上で参加するようにしましょう。

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